仕事に行くだけで緊張し、人間関係に気を遣って、帰宅する頃にはぐったりする。私は長い間、そんな働き方を続けてきました。
周りと同じように働けない自分を責めていましたが、在宅Webライターと清掃アルバイトを組み合わせた現在は、以前より無理なく仕事を続けられています。
変わったのは、私の性格ではありません。人との距離や仕事の進め方、収入への不安を考えながら、負担の少ない働き方に変えたことです。
この記事では、HSP気質の私が普通の働き方に疲れた理由と、現在の働き方にたどり着くまでの経験を紹介します。
私が「普通の働き方」に疲れてしまった理由
私は働くこと自体が嫌だったわけではありません。
ただ、多くの人が当たり前にこなしている“普通の働き方”──大人数の中で働くこと、人間関係を保ちながら動くこと、突然の変化に対応すること──が、いつのまにか自分にはとても負担になっていました。
ここでは、私がそう感じるようになった背景を振り返ります。
大手企業の就活に踏み出せなかった大学時代
大学時代、周りの友人たちは大手企業の説明会や選考に積極的に参加していました。
一方の私は、集団面接やグループワークなど、人前で評価される場に強い苦手意識がありました。
「失敗したらどうしよう」
「ほかの人よりうまく話せなかったら恥ずかしい」
そう考えると、大手企業の選考に応募する勇気が出なかったのです。
早い時期「はい、よろこんで!」でおなじみの飲食チェーンから内定をもらいましたが、都会で一人暮らしをしながら働く生活を想像すると、不安が大きくなり辞退しました。
「それなりの大学を卒業してるんだし、すぐに就職できるでしょ」そう思って地元に帰ることに。すぐにでも就職できると思っていたものの、面接に対する苦手意識は変わりませんでした。
この頃からすでに、「周りと同じように就職すること」に難しさを感じていたのだと思います。
ベンチャー塾での8年間で感じた「無理をし続ける働き方」
学生時代に家庭教師をしていた経験から、地元の小さな塾でアルバイトを始めました。
働き始めて1か月ほどで社員になり、その後は約8年間勤務しました。
創立して間もないベンチャー塾だったため、仕事の仕組みは十分に整っていませんでした。休みは週に1日ほど。授業だけでなく、保護者対応や生徒の管理、クレーム対応など、常に周囲へ気を配る必要がありました。
仕事が増えても、
「私がやらなければ」
「迷惑をかけたくない」
「期待に応えたい」
という気持ちが先に立ち、なかなか増え続ける仕事を断れませんでした。
疲れていても休めず、自分の限界を超えて頑張る状態が続いていくのです。
働き始めて2年目にうつ状態と診断されたあとも、すぐには辞められませんでした。引き止められると、相手を困らせることが怖くなり、「もう少しだけ頑張ります」と答えてしまったからです。
最終的に退職できたのは、それから6年後。結婚を理由にできたからでした。
今思えば、仕事を辞めたいという自分の気持ちだけでは、退職を決断できないほど、周囲の期待を優先していたのだと思います。
事務パートでも人間関係に疲れてしまった
結婚後は、事務のパートを始めました。
勤務時間が短くなれば、以前より楽に働けると思っていたからです。
しかし、勤務時間を短くしても、人間関係への気疲れは変わりませんでした。
職場のベテランスタッフの機嫌や言葉が気になり、何か頼まれると断れない。仕事そのものより、周囲との関係を悪くしないように振る舞うことにエネルギーを使っていました。
辞めたいと思っても、なかなか言い出せません。
「私が辞めたら迷惑がかかる」
「もう少し我慢すれば慣れるかもしれない」
そう考え、つらさを抱えたまま働き続けていました。
この経験から、勤務時間や仕事内容だけでなく、人との距離が近い職場環境そのものが、私にとって大きな負担になっていると気づきました。
在宅Webライターを始めて変わったこと
会社で働くことに違和感を抱くようになっていた私にとって、在宅ワークとの出会いは、働き方の価値観が大きく変わるきっかけになりました。
「働くのがつらい」のではなく、“自分に合っていない働き方”を無理に続けていたことに気づけたのです。
ここでは、在宅ワークに切り替えてから感じた変化をお伝えします。
人間関係のストレスが一気に減った
その後、私は在宅でWebライターの仕事を始めました。
最初に感じた大きな変化は、人間関係による疲れが減ったことです。
在宅ワークでは、職場の空気を読んだり、誰かの機嫌を気にしたりする必要がありません。連絡は主にメッセージで行うため、その場ですぐに返事を求められる場面も少なくなりました。
もちろん、納期や修正対応など、在宅ワークならではの大変さはあります。
それでも、人の表情や声の変化を常に気にしながら働いていた頃と比べると、仕事に集中しやすくなりました。
自分で仕事のペースを調整できるようになった
会社で働いていた頃は、体調が悪い日でも、職場へ休みの連絡をすることに大きなストレスを感じていました。
電話をかける前から、
「迷惑だと思われないかな」
「忙しいのに休んで大丈夫かな」
と考えてしまい、休むこと以上に、休むと伝える行為がつらかったのです。
在宅Webライターは、納期を守れる範囲で、自分で作業時間を調整できます。
体調や家庭の予定に合わせて、
「今日は作業量を減らす」
「元気な日に少し多めに進める」
と判断できるようになりました。
誰かのペースに合わせ続ける必要がなくなったことで、気持ちにも余裕が生まれました。
ひとりで黙々とできる仕事は相性が良かった
Webライターの仕事は、一人で文章を調べ、考え、書く時間が中心です。
周囲の会話に気を取られたり、突然声をかけられたりすることが少ないため、一つの作業に集中できます。
文章の細かな表現を見直すことや、相手に伝わりやすい構成を考えることも、私には向いていました。
会社で働いていた頃は、自分の繊細さを欠点だと思っていました。しかし、丁寧に確認することや、小さな違和感に気づけることは、文章を書く仕事では強みになります。
環境が変わると、同じ性格でも働きやすさが大きく変わるのだと実感しました。
Webライターだけでは収入への不安が残った
在宅Webライターは私にとって働きやすい仕事でしたが、悩みがすべてなくなったわけではありません。
特に負担になったのが、収入の不安定さです。
案件の数や依頼内容によって毎月の収入が変わるため、仕事が少ない時期には、
「来月も依頼をもらえるだろうか」
「このままの収入で大丈夫かな」
と不安になりました。
人間関係のストレスは減ったものの、今度は収入の心配に気持ちを振り回されるようになったのです。
Webライター一本で収入を増やすために、無理に案件を詰め込めば、結局また自分を追い込んでしまいます。
そこで私は、Webライターを続けながら、毎月一定の収入を得られる仕事を組み合わせることにしました。
今の私の働き方(WEBライター+清掃アルバイト)が合っている理由
現在は、在宅Webライターとアパート清掃のアルバイトを掛け持ちしています。
一見するとまったく違う仕事ですが、どちらにも私が働きやすいと感じる共通点があります。
一人で黙々と進められる
Webライターは、自宅で一人で作業する時間が中心です。
アパート清掃も、基本的には一人で担当物件を回り、決められた場所を掃除します。
常に誰かと一緒に行動したり、周囲の顔色を読んだりする必要がありません。
もちろん、仕事なので報告や連絡は必要です。それでも、会社員時代のように一日中人間関係へ気を配る状況ではなくなりました。
人との関わりを完全になくすのではなく、必要なときに必要な分だけ関われる距離感が、私には合っています。
丁寧さを仕事に活かせる
文章を書く仕事も清掃の仕事も、丁寧に取り組むことが評価につながります。
Webライターでは、誤字脱字や情報の間違いがないかを確認し、読者に伝わりやすい文章に整えます。
清掃では、汚れている場所を見つけ、見落としがないように作業します。
以前は、細かなことを気にしすぎる自分を面倒に感じていました。
しかし、今の仕事では、その細かさを無理に変える必要がありません。自分が自然にできることを、仕事の中で活かせています。
毎月一定の収入が安心につながる
清掃アルバイトを始めた大きな理由は、安定した収入を得るためです。
Webライターの収入が少ない月でも、アルバイトから毎月一定の収入があります。
すべての生活費をWebライターだけで稼がなければならない状況ではなくなったため、焦って仕事を詰め込むことも減りました。
収入の柱を一つに絞らず、
- 比較的安定したアルバイト収入
- 自分のペースで増やせるWebライター収入
を組み合わせることで、働きやすさと安心感の両方を保てています。
私が働き方を変えて分かった3つのこと
これまでの経験から、仕事がつらいときは「もっと頑張る方法」だけを考えなくてもよいのだと思うようになりました。
働く環境や仕事の組み合わせを変えることで、負担を減らせる場合もあります。
仕事内容だけでなく、疲れる原因を考える
仕事を変えようとするときは、「どんな職種が向いているか」に目が向きがちです。
しかし、同じ仕事でも、職場環境によって負担は変わります。
私の場合、特につらかったのは次のような環境でした。
- 常に誰かと行動する
- 周囲の会話や物音が多い
- 急な依頼や予定変更が多い
- 人間関係の距離が近い
- 休むときに強い罪悪感を抱きやすい
- 頼まれた仕事を断りにくい
反対に、一人で集中でき、予定を見通しやすい環境では、同じ時間働いても疲れ方が違いました。
まずは「何の仕事をするか」だけでなく、「今の仕事の何に疲れているのか」を整理することが大切だと感じています。
収入と心の負担を両方考える
心が楽な仕事でも、収入への不安が大きければ、安心して続けられないことがあります。
反対に、収入が安定していても、毎日限界まで消耗する仕事では長く続けられません。
私は、Webライターかアルバイトのどちらか一つに絞るのではなく、二つを組み合わせる方法を選びました。
一つの仕事だけで理想をすべてかなえようとしなくてもよいのだと思います。
収入の安定はアルバイトで補い、働く時間の自由度はWebライターで確保する。そのように、複数の働き方を組み合わせる選択肢もあります。
「続けられるか」を基準にする
以前の私は、仕事を選ぶときに、周囲からどう見られるかを気にしていました。
正社員として働くほうがよいのではないか。もっと収入を増やすべきではないか。みんなと同じように働けないのは甘えではないか。
しかし、条件がよくても、心身をすり減らし続けなければならない働き方は、私には続きませんでした。
今は、肩書きや世間の基準よりも、
- 無理なく通えるか
- 人間関係で消耗しすぎないか
- 家庭と両立できるか
- 体調に合わせて調整できるか
- 長く続けられそうか
を重視しています。
働き方を変えることは、逃げではありません。仕事を続けるために、環境を調整する方法の一つです。
まとめ|普通の働き方に合わせなくても仕事は続けられる
私は長い間、仕事がつらいのは、自分が弱いからだと思っていました。
しかし実際には、人間関係への気遣いや急な変化が多い環境で、無理を重ねていたことが大きな原因でした。
在宅Webライターを始めて人間関係の負担が減り、清掃アルバイトを組み合わせたことで、収入面の不安も以前より小さくなりました。
現在の働き方が、誰にとっても正解だとは思いません。
それでも、正社員として一つの会社で働き続けることだけが、仕事の形ではありません。
在宅ワークを取り入れる、勤務時間を減らす、一人で進められる仕事を選ぶ、複数の仕事を組み合わせる。働き方には、さまざまな選択肢があります。
今の仕事がつらいときは、自分を変えようとする前に、どのような環境なら負担を減らせるのかを考えてみてください。
普通の働き方に無理に合わせなくても、続けられる仕事の形は見つけられると思います。

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